最近は製作者やってる元バンドマンのRyuです。
実は2ヶ月ほど前からなのですが・・・
TINY RAFTのMariさんにエフェクターを製作していました。
Mari Dearg(マリジャルグ)と名付けたディストーションペダルです。

実はこのペダルは完全に僕のエゴな面が強くてですね(笑)
個人的にMariさんに出して欲しい音に仕上げました!
製作に至るまでのこと
春頃か何となくうる覚えだが
『エフェクターに関して興味があるから相談したい』
というような話があった。
実を言うとこの類の話はよくあるんです。
でもこの類は基本的に流れてしまうことも多々あります(笑)
そう、よくある社交辞令です。
もうね
過去に何度もあったことなんです(笑)
そういう形から製作に進むなんてね
実は今回が初めてでした。
本当に作って欲しいという人って
少し勢いも含めてババーっと話を進めることが多かったのです。
それか、具体的にいつ頃に欲しいという話も出る。
さて、そんな感じで
頭の片隅に置いたまま数ヶ月が経ち・・・
8月末に話が進む・・・
Mariさん「エフェクターの件、相談したいので日程を・・・」
僕(・・・あれ本気だったのか)
とどこかで思いつつ(失礼)
いざ打ち合わせという名の飲み!
空間系は事前に聞いていた。
(お決まりとも言えようPT2399の回路)
そしてもう一つが・・・
『歪みを作って欲しい』
これは細かいことの指定は一切なし!
好きなように作って良いんですよ!
TINYRAFTの曲を知っている、Mariさんの音を知っている…
まず僕の正直な音の印象を伝えた上で(本人にはっきり言いました)
あの人にはこれだ!
という案はあったので
製作で遠慮なくぶつけさせてもらうことに(笑)
Mari Deargの特徴
さぁ、少しずつ製作です。
まず試作機!
個人的に思うMariさんの音は決まっていた。
だが普通のディストーションモードもあえてつけておいた。
なんせ試作だから。
個人的に思うMariさん用の歪みと、標準的なMXR感あるディストーションモードを
スイッチ切り替えで出来るようにしました。
- Mariモード
- ノーマルモード
レスポールを愛用するMariさんに適した音(と自分が勝手に思っている)
バンドサウンドでの悩ましいところもあるんだが・・・
自分で弾いて心地よいのと、客観的に聞いた時は違うこともあったりする。
最終的に届くのが会場にいるお客さんならばそこは考えないといけない領域です。
弾いてて心地良いポイントを下げる場合もあり得る
ここはバンドマンなら一度は経験することでしょう。
自分のそういう経験も含めての回路でもある。
さぁ、とりあえずMari Deargを作ったのは良いが・・・
使う人が納得しなければ意味がない
オペアンプは3パターン用意してスタジオでサウンドチェック!
サウンドチェックではTINY RAFTの2人と確認に入るわけです。
今だから言える話①
さぁ、いざ音色確認でスタジオに向かうのだが・・・
これが結構な緊張の時間です(苦笑)
向こうは慣れない人、僕がいるので少しの緊張感はあるだろうが。
実を言うと
エフェクター作った僕はもっと緊張してるんですよ(笑)
なんせ製作物のお披露目ですからね。
今回の依頼内容については
よし!任せてください!
という具合な自信ある気持ちはあれど
それが本人が気に入らないと意味がないわけです
今だから言える話②
正直言うと最初に付けていったオペアンプは自分でも好みではなかった。
自分のはRyu’s 250に使っているオペアンプです。
ブースターとしての用途には良いと感じるオペアンプだが
メインとなる歪みならちょっと違うかな〜と自分でも感じていた。
音は悪くはないが・・・
僕自身がこれで使いたいとは思わなかったんですよ(苦笑)
なのて僕はオペアンプを交換したかったんです。
僕自身がそう思う物は、恐らく使う人にとってもそこまで響かないはず・・・と。
好みに当てはまるのは残り二つのどっちかだろう・・・
と予想しておりました。
そこで感じた2人の意見、凄く熱い音の議論等もあってですね。
TINY RAFTの音楽、音への想いが伝わります。
2人の音への拘りは聞いてて勉強なりました!
JC-120の使い方とかもそう
(僕自身バンドをしていた頃の半分はJC120でしたからね)
でもその合間にも勉強になる話も聞けたので良かったです!
2人とも”オペアンプで変わる”とは恐らく何とな〜く知ってるとはいえ
どれほどか?とは知らないだろう。
Mari Deargはオペアンプで変わりますから!
今だから言える話③
オペアンプを二つ目のに交換後に音出しをすると2人から
『採用!』の一言!!!!!
こんな嬉しい言葉はない・・・
(僕としては安堵の方が大きかったかな)
オペアンプはもう一つ用意してましたが、交換はやりすぎると迷子になるのでね。
まさかの試作機を!?
試作機なので、これを元に本番用の製作と思ってたんですよ!
そしたらMariさん、試作機を使うと!?
更には次の日のライブで使う!?
こりゃ嬉しい!
製作者としてこんなに嬉しいことはありません!
本番用はこれから製作です。

試作機は見た目がイマイチに感じる人もいるでしょう。
そりゃ試作機ですからね。
音の確認で持っていったんですから、気に入らない可能性も十分にあります。
本当にホッとしました!
Mari Deargの意味
最初の候補としては
Mari Crimson(マリクリムゾン)
と考えてました。
紅蓮のMariって意味です。
でもクリムゾンって検索するといきなり凄いのが出てきたので・・・(笑)
えぇぇーっっっ!?
そういう系なのかいぃぃぃー!?(マスオ風)
となりまして・・・・(笑)
赤髪というキーワードで調べていったんです。
ふと思いついた
『赤髪 神話』で検索したら
マッハ(ケルト神話)と出てきてだな
Macha Dearg(マッハジャルグ)という名前があった
※アイルランド語
これで赤毛のマッハ・・・?これならば!
そのまんま赤毛のマリでいけるぞ・・・?
Mari Dearg(マリジャルグ)
これにしたい!となりました。
名前も了承いただき良かったなぁ〜
ご本人にも意味を確認いただき、気に入っていただけで良かったです。
これから本番用のMari Deargの製作です!
本番用についても改めてまた紹介します!